「今やらずに、いつやるというのかね?」
「だ・・・誰に言ってるんですか?」
「いや何。何か変わった指示が飛んだのでついな」
スレイヤーは己の持ちうる最大の攻撃を持って、この哀れな化け物を消す事にした。
自分のマントを引っつかむようにして、力を注ぎ込む。それだけでマントは広がり、伸び、百メートルぐらいの大きさを持つに至った。
それも無造作に相手を叩きつける。
ウキョッ
・・・鈍い音(?)が響き、エディーは地面に叩きつけられ、かなり浮かんだ。
それはまだ、序章に過ぎない。
スレイヤーは跳んだ。己の飛ばしたエディーよりもさらに高くに、だ。
そこで氣をため・・・一気に開放。
"V字型ダンディー"
まあ、 天空剣V○字斬り と何ら変わらない攻撃な訳だが、それは確実にエディーの体を崩壊させ始めていた。
そして、Vの字に切り付けた後、スレイヤーはエディーよりも早く落下し、奴が落ちてくるのに合わせて、最後の攻撃を放った。
"オールデッド"
背中をエディーに向けたまま、強烈という言葉でも足りないぐらい最強なアッパーを放ち、相手を宇宙空間までぶっ飛ばす。
そして一句。
「ちょっと待て フランス仕込みの 原始人」
・・・・・・・・・・
意味分からんわー!!と言う暇も無く、エディーは消えた。お空の星となり。
「・・・・・・」
Cに至っては、目の前の不条理すぎる現実から、逃避を始めていた。
「さて・・・これでここら一体の街を崩壊させた化け物はいなくなったわけだ」
Cはなんと言ったらいいか分からなかったが、スレイヤーはさらに言葉を続けた。
「私の疑いは晴れたかね?」
「・・・ええ、まあ、一応・・・」
それだけ返事を返すと、Cは城の中に向かって歩き出した。
ともかく、今は一人にさせて欲しかった。
・・・当然のことながら、すでに彼女の思考から、スレイヤーを倒すということは除外されていた。