The じゃむ Story特別編



バレンタインの戦い(その①)


月14 日の朝、それは一通の小包から始まった。今にして思う。俺は不幸だと

―――相沢 祐一の日記より抜粋―――







「秋子さん、おはようございます」
「祐一さん、おはようございます」


この日もいつもと変わらない平和な日だと俺は思っていた

しかし、それが 大きな間違い であることに気づいたのは、すでに手遅れになってからだった


「祐一さん、姉さんから小包がきてますよ」


「・・・母さんからですか?」



なんだかすごくいやな予感がする

よし、このままゴミ箱にす リーン!リーン!

「あら、電話ですね」

パタパタとスリッパを鳴らしながら秋子さんは電話をとった

「はい、水瀬ですが・・・姉さん? こんな朝早くにどうしたんですか? 祐一さんですか? 起きてますけど・・・はい、はい・・・・祐一さん、姉さんが替わって欲しいそうです」


うう・・替わりたくない


「・・・はい、もしもし」
『祐一ひさしぶりね。ところで小包はもう届いたかしら?』
「ああ、今(残念ながら)俺の手元にあるよ」
『何だと思う?』
「・・・・・・いいもの?」
『う~ん、もうちょっと具体的な答えは無い?』
「・・・わからん」
『はあ、ホントにお父さんと同じね~』
「父さんも同じものをもらってるのか?」
『そうよ、だって今日はバレンタインなのよ?』
「あ! そういえば」
『と、いうわけでちゃんと食べるのよ。あ、甘さは控えてあるから』
「ちょ、ちょっとま 『ガチャッ』

切れてしまった・・・・何か隠しているような気がするな

リビングに戻ると秋子さんが話しかけてきた


「祐一さん、姉さんから何を言われたんですか?」
「ああ、この小包のことを言われたんです」
「そういえば何が入っているんですか?」
「チョコレートだそうです」
「チョコレートですか」
「ええ、今日はバレンタインだから、と」
「姉さんらしいですね」

そう言って秋子さんは柔らかい笑みを浮かべた

「・・・・」
「祐一さん、どうかしましたか?」
「・・・・」
「祐一さん?」
「え・・・どわあ!?」

秋子さんの顔が目の前に!?

「祐一さん、どうかしましたか」

「え?いや、ハ、ハハハ。なんでもありませんよ。ちょっと考え事をしていただけです」

秋子さんの微笑に見とれていたって言える訳が無い

「そうでしたか」

そういって秋子さんは再び朝食の準備を始めた



さっき秋子さんの顔が赤かたような気がしたが・・・・気のせいかな?



「秋子さん、俺も何か手伝いますよ」
「ありがとうございます。でも、もう少しで出来上がりますから」
「いえ、でも・・・」
「だったら姉さんのチョコを食べてみたらどうですか?」
「今ですか?」
「はい。私も姉さんの料理には興味がありますし」

母さんの料理か・・・・・たしかに母さんは料理が上手だよな。秋子さんとどっちが腕は上なんだろう?

「じゃあ食べてみます」

小包を開けてみると、中には3つのチョコが入っていた


1つは母さんからだが、もう2つは誰からだ?・・・手紙か


<祐一へ 今年もチョコを送ります>





・・・・この字は、あいつか



元気にしてるかな・・・・・・・・・・・・




・・・・感傷にひたってしまったな

よし、じゃあ、まずはこのチョコからいただきますか

モグモグ・・・・うん、うまい BR 

大きさといい、チョコの甘さの加減といい完璧だ

さすが俺の好みを知っているだけあるな








次のチョコは・・・この人か

手紙があるけど、この細かい作りのチョコを見れば、読まなくてもすぐにわかるな



え~と、なになに・・・・・


<祐ちゃん元気にしてるかな? 今年もお互いがんばろうね!>


この人らしいな(苦笑)

で、味は・・っとパク モグモグ・・・・

うん、うまい

こっちは甘いけど、そのぶん大きさを小さくしてあるから食べやすいな





・・・・これが、母さんのチョコか

気は進まないが、とりあえず一口食べるか

ぱく・・・ごっくん







・・・・・・・・・・・・普通だ。心配して損した




この後一気にチョコを口の中に入れ、飲み込んだと同時にまた電話が鳴った

「はいはい・・・・・・もしもし水瀬ですが・・・・姉さん!? え、また祐一さんに?」


「祐一さん、また姉さんからです」
「母さんどうかしたのか」

『・・・祐一、チョコ食べた』
「ああ、うまかったぞ」

『・・・手遅れか』

「・・・・手遅れってどういう意味だ?」

『実は祐一が食べたチョコに惚れ薬が入っていたみたいなのよ』

・・・・・なんだって!?

「なんの冗談だ」
『認めたくないのはわかるわ。でもコレは現実なのよ』
「冗談はもういいから」

俺の声を無視して母さんは話し始めた

『実は父さんがこの前中国に行ったときに<四千年の歴史の集大成!>ってお店で惚れ薬を見つけちゃってね。冗談半分で買ったんだけど、使う機会が無くて今まで放っておいたの。でもそれだと買った意味が無いし・・・そういうわけで祐一で試してみようかと思って祐一が食べたチョコに混ぜてみたのよ』
「別に何にも起こらないぞ・・っていうか 息子を実験台にするな!!」

というよりも、そんな名前からして怪しさ全開の店で買い物なんかすんなよな

『これは遅効性の薬みたいでね、食べてから一時間程で効果が表れてくるの』
「・・・なんでそんなことわかるんだ?」
『ついさっき父さんから電話があってね』


「・・・・・父さんにも食べさせたのか?」

『・・・・気にしたら負けよ』


母さんからの電話の内容はまとめてみるとこんな感じだ

なんでも間違って父さんのチョコを食べた部下が、しばらくしてボーっとしたかと思うと、父さんを見た瞬間 告白 してきたそうだ

ぶん殴ったら正気に戻ったらしいが

「あれ? 元に戻ったって。殴れば正気の戻るのか?」
『少しだけ食べたそうよ。だから効果も薄かったんでしょうね』
「俺、全部食べてしまった・・・そ、そうだ吐き出せば!」
『あ、これちょっとでも食べたら最後、絶対に効いちゃうから』
「何―――――!?」

これはまずい! 何か解決策はないか!?

『・・・・ つだけ回避できる方法があるわ』
「な、なんだ?」

俺はワラにも縋る気持ちで聞いた

『今から 25 時間、誰の顔も見なければいいのよ』
「なんだ、そんな簡単なことか」

じゃあ今日は学校は休むか

『でも、学校は休んじゃ駄目よ(はぁと)』
「はあ?なんでだよ!?」
『だって学生は勉強するのが仕事でしょ?』

な・・・なんてムチャクチャな理由だ

『じゃあ、幸運を祈ってるわ』

「・・・・・・とりあえず、後で覚えてろよ」























「ところで、なんで25時間で効き目が切れるんだ?」



『作者の都合よ』





さあ、祐一はこれから如何なってしまうのか?

作者としては、限りなくR指定ぐらいにはもっていきたいところだ

しかし、このサイトはそういうのは禁止されている

・・・・どうしようか?


~次回予告~

???:「ダメなんだよ・・・もう、私」

??:「・・・ボクのこと・・・」

???:「祐一とけっこんしたい・・・」

??:「もうどこにも行かない?」

???「私、笑っていられましたか?」

???:「相沢君、私」

???:「祐一さん」

???:「・・・相沢・・さん」






????:「相沢、今こそ俺の気持ちを受け取ってくれー!!!」

???:「あらあら」



以上のような感じでお送りしたいと思います

ギャグですから、シリアスを期待した人ゴメンナサイ

あ、それともシリアスとギャグの二つを書こうかな?(無理)

天竜「v&wさん、遅れて申し訳ありません!!」

メア「おやおや、管理人直々か・・・ま、確かに最早バレンタインなど過去の彼方だからな・・・」

イリス「にゅ!バレンタイン!!それは・・・乙女の戦い!そう!彼氏を一撃必殺のチョコにて・・・!!」

パコーン!!

ケン「って、殺すなよ。メア、気を付けろよ。こいつの事だ・・・何をするか、予想がつかん」

ミライ「・・・バレンタイン・・・ フフッ ・・・」

メア「・・・どうやら、お前の所にも、要注意人物がいるようだな」

ケン「・・・らしいな」

天竜「時に・・・この作品、(その①)、とありますが・・・いつまで続くんでしょうね?・・・まさか、続きは来年のバレンタインとか・・・」

メア「・・・まさか・・・v&wさん?」

ケン「いくらなんでもなぁ・・・」

って事で!真偽のさだかは、感想と共に質問したりしてくださいね!!

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